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2008年1月 4日 (金)

六郷用水散策路 <番外編>

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公園ではないので、番外編として掲載した。東急多摩川線、目黒線、東横線の多摩川駅から、東急多摩川線の鵜の木駅までの2.14kmの散策路を紹介する。このルートは旧六郷用水に沿って大田区が整備した散策路の一部で私が気に入っている部分を紹介したものである。多摩川駅、鵜の木駅どちらから歩いてもいいが、今回は多摩川駅から歩いてみた。

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 多摩川駅を出て多摩川線沿いに鵜の木方面へと道なりに歩く。ちょっと歩くと踏み切りがある。右手には浅間神社があり、真向かいは東急スイミングスクールがある。踏み切りを渡り、道なりに進む。中原街道下のトンネルが現れる。このトンネルを抜けると左手に緑豊かな散策路が始まる。

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 この散策路は国土交通省の手づくり郷土賞を昭和63年に受賞した。ここには、その受賞記念の碑がある。また、六郷用水の紹介のパネルもあるが、これはかなり痛んでいて見にくい。散策路左手には六郷用水にちなんで、ビオトープが造られている。このせせらぎは人口のもので、ポンプで水を循環させているが、水は湧き水を利用していて、自然に近い状態を形成している。

Rokugoyosui_4_2  ビオトープのせせらぎには鯉が放たれていて、鑑賞しながら歩いていける。ここは私の自宅の近くなので、よく歩く。写真も4月、5月、12月に撮影した。12月のときは紅葉が美しい。

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Rokugoyosui_8  しばらく歩くと、東急多摩川線の沼部駅近くに出る。ここには東光院というお寺があって、その前のビオトープには水車もあり和風の趣がある。休憩所もあり、六郷用水の解説パネルもある。こちらのパネルは新しく見やすい。解説パネルの抜粋は以下。
 『六郷用水とは、六郷領(現在の大田区の平地地域)の潅瀧を目的として、江戸時代初期に幕府代官小泉次太夫により開削された農業用水路です。徳川家康の新田開発政策の一環として行われた六郷用水の工事は、慶長2年(1597)の測量に始まり、慶長14年(1609)に主要水路か完成、小堀と呼ばれる各村への分水路工事も含めると終了までに14年という長い年月を費やした大工事でした。多摩郡和泉村(現在の狛江市和泉)で多摩川から取水された六郷用水は、世田谷領を経て、六郷領へと入り、矢口村の南北引き分けで北堀(池上、新井宿、大森方面)と南掘(蒲田、六郷方面)とに二分されました。その全長は約30km、灌漑画積は1.500haに及んだといわれています。この結果、六郷領と世田谷領の一部を合わせた約50ヶ村の村々が恩恵を受けることになり、以後300年あまり、六田区の農民の生活になくてはならない用水路として利用されてきたのです。』

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 さらに歩いていくち。途中井戸のような堀があって、鯉を見ることができる。東光院より先は細い流れのみのビオトープで、人口の滝で一端途切れる。

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 さらに歩いて行くと、新幹線と横須賀線のガードをくぐる。その先は道が二股に分かれているが、この左側の道を進む。

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 左手に密蔵院というお寺が見えてくる。ここから再びビオトープが始まる。お寺の前のせせらぎは風情があっていい。ちょっと京都っぽい。密蔵院の先に四つ角があり、左手は坂道になっている。この坂を上っていくと田園調布高校に出る。また、坂の途中を右に曲がって上っていくとすぐに大田図書館に出る。散策の途中、図書館で休憩がてら雑誌を読んでみたりしてもいい。図書館では軽い食事も出来る。

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 再び歩いて行くと、住宅街へと続く。右手には銭湯もある。西嶺町付近の住宅街のビオトープだ。せせらぎは続く。

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 道は緩やかに左に、右にカーブしている。右にカーブした辺りにちょっと大きな池になった部分がある。ここにも鯉がいる。左手には庚申様がある。江戸時代からの古いもので、当時、嶺村と呼ばれていたこの辺りの守り神だ。実は全部で4体ありそのうち2体がこの散策路沿いにある。この池を左に曲がって進むと西嶺高砂公園があるのでこちらに寄り道しても楽しい。

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 池の道を挟んだところには桜の大木がある。春にはとても綺麗だ。この桜の木は私が幼い頃からここにある。もう老木と思う。あと何年この桜を眺めることができることだろうか。桜の寿命は50~60年だろうからだ。詳しくはこちら

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 道をさらに進むと左手はうっそうとした森で、緑がいっぱいだ。ビオトープも続く。このあたりのせせらぎは子供たちの遊び場だ。夏、冬問わず子供たちの歓声が聞こえる。

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 右手にはヴェルデュリエという名の洒落たフレンチレストランもある。お腹が空いたら立ち寄ってもいい。せせらぎの終点には手漕ぎのポンプのある井戸があり、中原街道下のトンネルの出口から延々と続いたビオトープはここで終わる。

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Rokugoyosui_20  左手には棕櫚(しゅろ)の木並んで植わっているのが見えてくると、道は上り坂となり、大きく左に曲がる。坂を上り切ると武蔵野の森を思わせる閑静な住宅街に出る。左手には休憩所があって、桜の大木が数本ある。ここにも案内板がある。観蔵院というお寺が裏手にある。休憩所道を挟んだ向かいにもう1体の庚申様がある。ちょっとわかりにくいが角のコンクリートの階段を上るといらっしゃる。
 六郷用水のこの付近のことは女堀(おなぼり)と呼ばれていた。この由来を記したパネルもある。パネルの記述は以下。
 『六郷用水のこの付近の流れを女堀(おなぼり)と呼び、そのいわれも色々です。一つはこのあたりの高低差と堅い地盤によって堀の開削工事は難行しました。その際、作業に女性を動員し、男女が力を合わせて能率を上げたことから呼ばれる説です。いま一つは、工事を担当した代官小泉次大夫が浅間神社(多摩川台公園前)の丘近くを工事しようとした時です。夢に現れた女神(木花開耶姫命:このはなさくやひめのみこと…浅間神社の祭神)のお告げにより、丘を切り崩さずにう回して工事を進めたことから女堀と呼ばれる説です。日本各地に女堀の名前が残り、そのいわれも様々なようです。』

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 今は観蔵院付近は、六郷用水の上に蓋をされて平坦な散策路となっているが、ここは昔は深い堀となっていて、その下に洗い場があった。近所のおばあさんが時々その洗い場で野菜を洗っていた光景が記憶にある。
 この辺は旧家が多い。いまだ相続で分割されずに広い土地を保っている。ここにはまだ武蔵野の貴重な森があり、静寂で落ち着いた佇まいが奇跡的に残っている。観蔵院付近から環状八号線に至る道は緑豊かなトトロの森が今なお残されている。紅葉がとても美しい。

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 ここはせせらぎはないが、深い森が清清しい。よく通る道だが、いつ歩いても好きな道だ。この緑はいつまでこのままでいられるのだろうか。個人の所有地なので、いづれは無くなる運命なのだろう。わがままな願いではあるが、是非、このままで保存していただけたらと思う。大田区に残る貴重な武蔵野の森だ。

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 道をまっすぐ行くと環状八号線に出る。その手前を右に曲がると東急多摩川線の鵜の木駅に出る。その途中に鵜の木松山公園がある。こちらも寄ってみるといい。最後に遠くまで見渡せる眺望を堪能できて散策の終わりを飾ることができる。
 改めて歩いてみて、この路がすばらしい散歩道であることを再認識させられた。散策好きの方にはお勧めである。日陰が多いので、さすがに冬は寒い。春から秋までの散策がいいと思う。

散策路データ
長さ 全長約2.14km
施設 ・流れる人口川(鯉が生息)
・ビオトープあり(水遊びOK)
・桜の花見OK
・紅葉OK
・手漕ぎ井戸ポンプ有り
トイレ 無し
駐車場 無し
その他

手づくり郷土賞HP
  昭和63年度手づくり郷土賞受賞

六郷用水:大田区HPより

大田図書館:大田区HPより

散策ルート (全長約2.14km)

※中央の青点のルートです

※ ミニ地図帳(ALPSLAB作成)をダウンロード

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コメント

当ブログにリンクを貼っていただきました。
鳥の写真がとても綺麗です。

http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/587a3c7e4173fcb769caa995f82c1a55

大田区の公園 管理人

投稿: 大田区の公園 管理人 | 2008年12月17日 (水) 10時08分

私のブログからこちらのブログへリンクを貼らせて頂きました。
ありがとうございます。

投稿: 赤い風車 | 2008年12月16日 (火) 23時23分

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